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近未来にあるべき地域観光の姿 地域観光事業のススメ方

本紙で「CS宣言!」を連載している高崎経済法科大学地域政策学部准教授の井門隆夫さんがこのほど「地域観光事業のススメ方~観光立国実現に向けた処方箋」(大学教育出版)を上梓した。

本書は、新潟県の第四銀行の会報誌に7年間に渡って書いたものを再編集。寿命100年時代を提唱し人材論や組織論で著名なリンダ・グラットンがマイルストーンとした2025年までの近未来にあるべき地域観光の姿を照射している。

井門さんは照れ隠しに睡眠導入剤の教科書です…と言っていたが、井門的視点と分析でアンダーラインを引きたくなるところがガシガシ出てくる。「『団体で旅に出たい』という潜在需要がマグマのように溜まっている」「着地型観光とは『生活者が生活者のために企画するツアー』」「いま必要なのは、販売チャネルへの営業だけではない。ブランド化するためのサイクルを生むために『地域資源を編集する体制』を作り上げることなのだ」などなど。

課題の提起だけではなく、実例を交えて解決策も提示。地域観光のカギとして宿泊業をクローズアップし「旅館を第二の我が家」「日帰り専門温泉宿」など井門節のヒントを次々に繰り出す。

観光立国に向けた創造的破壊(イノベーション)をぜひ本書内で見い出してほしい。

税別2200円。

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