幸せを呼ぶホスピタリティ営業
12/08/09
「つだきよ本舗」という和菓子屋のような社名の代表が、著者の津田喜代子さん。この「つだきよ本舗」とは、全国の旅行会社に対して神戸の最新情報や宿泊に関する問い合わせや情報発信を行っている会社だ。 |
"ホスピタリティ力"を重視
津田さんはホテルサンルート神戸とホテルサンルートソプラの支配人を兼任で勤めた。独立後は神戸のフロントサービスとして「つだきよ本舗」を設立した。
本書は底抜けに明るく、元気な津田さんが、仕事を通して感じたこと、思ったことがわかりやすく散りばめてある。津田さん自身がおしゃべりしているような文体は心地よい。
「ホテルマンは情報が命」という津田さんは、「クライアントである旅行会社に何を売ると、旅行会社も私が勤めるホテルもWIN―WINの関係になるのか」と投げかけ、その答えとして「ホテルの部屋を売るのではなく、ホテルのある地域や町を売ることです」と言い切っている。
さらに「地域全体でお客様を呼び込み、全員でお客様をもてなすことです」と続く。こういった言葉は現在、旅行会社や宿泊施設が旅行客に対して取り組もうとしている姿を言い表している。
そして地域や町のよさを伝えるためには営業力やコミュニケーション力、ホスピタリティが大事であることを、自身の経験談を元に紹介していく、というのが本書の流れになっている。
ホスピタリティをモットーに全国に800人の人脈を作り上げたノウハウも披露しており、営業の初心者もベテランも何らかの"気づき"を発見するに違いない。
定価は、本体1200円+税。