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登山と日本人

近年、「山ガール」という造語も誕生するなど登山も身近なアクティビティとなってきた。そんな時代に「日本人はいつから山に登るようになったのか」と根源的な登山の魅力に迫ろうという一冊が「登山と日本人」(角川ソフィア文庫)。

著者の小泉武栄さんは山岳高原観光のメッカ・長野県に生まれ、理学博士として自然地理学、地生態学を専門に活動してきた。現在は東京学芸大学名誉教授として活動している、いわば山を学術的に研究する大家だ。

なぜ山に登るのか

本書では日本の登山と山岳信仰の始まりから、信仰登山、近代登山、大衆登山と時代の変遷を追ってルーツを探りながら、日本人の好奇心や風景観にまで踏み込み「人が山に魅了されてきたのはなぜか」を追究する。そこには火山、富士山と日本と切っても切り離せない話題も織り込み、「登山と日本人」の歴史に深く切り込んでいる。

日本文化としての「登山」の奥深さを知ると、登山もまた一味違ったものになりそうだ。

880円+税。

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