一番列車の先を越し歩く JR西日本・おおさか東線
一番列車よりお先にウオーキングで! 今春3月15日に開業したJR西日本「おおさか東線」。この高架線路上をウオーキングするイベントが昨年11月18日に行われ、参加しました。普段は絶対歩けない線路で貴重な体験でした。
駅名板や時刻表のないホームに新鮮さ
JR西日本・おおさか東線
この「おおさか東線」は、まったくの新線ではありません。近畿南北間の物流を担う城東貨物線として、現在(2008年1月現在)も1日5往復の貨物列車が走っています。旧国鉄時代の鉄道貨物輸送が盛んだったころの産物で、途中に駅はなく、時刻表に載る旅客列車は一度も走ったことがありません。
今回の開業区間は、JR大和路線・久宝寺駅を起点に北へ向かった学研都市線・放出駅までの9・2キロです。将来的には、新大阪駅まで20・3キロが延伸される計画で、新大阪から古都・奈良への直通列車の運転も夢ではなさそうです。
今回歩いたのは、JR長瀬駅から新加美駅まで約3キロ。応募8000人の中から選ばれた600人が1駅間を歩きました。信号機やATS関係の設備はほとんどでき上がっているようでした。駅構内は、これから内装工事に取り掛かろうとしているところで、駅名板や時刻表のないホームも新鮮に感じました。
第3種鉄道事業者として施設を保有する大阪外環状鉄道の船山常務は「奈良から京橋や北新地、尼崎までの利便性が向上します。ぜひご利用ください」と参加者に呼びかけていました。
この線路の旅客化計画は、1950年代半ばに一度検討されたことがありました。それから50年の歳月を経て、後は本物の列車が走るのを待つのみ。07年12月20日には、1日67往復の普通電車と同線経由で前述の直通快速列車も運転すると発表がありました。春になったら今回歩いたところを一番列車で通ってみます。
旅は「鉄」道連れ 地元親子と鉄ちゃん高校生
地元・東大阪市から親子で参加した小学生の女の子は「半分までは普通に歩けたけど、最後まで歩いたらしんどかった」。お父さんは「良い経験をさせていただきました。開業したら絶対に乗ります。通勤径路にしたいです」と絶賛していました。
また、鉄道ファンの高校生は「電車が走っているところをみたいなぁ。貨物列車だけじゃつまらない」と一眼レフを肩にかけ、力説していました。
あらしん...鉄道をこよなく愛するヲタク。鉄ちゃん。一部私鉄を除き、全国の路線を乗車。鉄道好きが高じて車内販売員歴も。現在一人息子を立派にしよう?と鉄道のイベントに連れ出している。