市民権を得た鉄道に本腰 JTB「鉄旅」プロジェクト
JTBは「JTB時刻表」が通巻1000号に達したことを機に4月23日から、『鉄旅ニッポン』プロジェクトをウェブ上で始動しました。
鉄道通じ国内旅行を活性化
JTB「鉄旅」プロジェクト
鉄道を通じて国内旅行を活性化しようという取り組みです。HPには、鉄道好きの女子大生や20―30代の旅好き女性が中心になった「鉄旅ガールズプロジェクト」、大学の鉄道研究会の協力で鉄道豆知識を楽しく紹介する「大学鉄研プロジェクト」などユニークなコーナーのほか、鉄道を観光素材として捉えた「鉄旅旅行商品」の紹介もあります。
JTBでは「開設以来アクセス数もぐんと伸びています。鉄道ファンでない人をファンに取り込み、国内旅行の需要につなげたい」と力が入っています。
当面の発信元は首都圏からですが、すでに関西発北陸発の商品が登場。『鉄道好きの親子で行く面白列車の旅』なんてコーナーなら、大阪から発信できたりするのですが・・・。
今まで「鉄道」と言えば、速ければ良い、乗換えが少なければ良いなどと、SL列車やトロッコ列車の一部を除けば移動手段としての役割が重視されていました。電車を被写体にカメラを構えていれば避けられることもしばしばで、まして女性の「電車好き」なんて探してもなかなか見つからなかったし、いたとしても決して自ら口に出せませんでした。それがここ2、3年の間に鉄道アイドルまで登場するほどの変わりようです。
3月に終焉を迎えた東京発着最後のブルートレイン「富士・はやぶさ」号の運転最終日のチケットは発売10秒で完売となり、当日の東京駅では夕方18時03分の発車を見送るため、老若男女約3千人が集まり別れを惜しみました。朝4時台から並んでいた人もいました。
「鉄道」が市民権を得た今、鉄道ファン層を増やそうと本腰まで入れ始めた旅行会社が現れたことに嬉しさの反面、とまどいも感じられる今日このごろです。一時期のブームで終わらないように、鉄道をこれからも利用し、そして愛し、このコーナーで伝えていきたいと思います。
あらしん...鉄道をこよなく愛するヲタク。鉄ちゃん。一部私鉄を除き、全国の路線を乗車。鉄道好きが高じて車内販売員歴も。現在一人息子を立派にしよう?と鉄道のイベントに連れ出している。