北陸の名列車ラストラン(1) ありがとう北越・はくたか
北陸新幹線開業の一方で、惜しまれつつ引退した列車もあります。新幹線にその使命を譲った特急「北越」号や特急「はくたか」号です。運行最終日の3月13日、金沢駅では多くの鉄道ファンらがラストランを見送りました。
北陸への旅支え続け
JR北陸本線・特急「北越」「はくたか」
北越号は1973年から新潟―金沢間を結び、1日5往復していました。数少なくなった国鉄型車両485系を最後まで使い、鉄道ファンに人気の列車でした。ラストランは金沢18時54分発の「北越9号」。出発の合図を送った金沢駅の辻昭夫駅長は「風雪などで終日運休する日が続いたこともありましたが、懸命に走り続けました」と長年の労をねぎらいました。
はくたか号は97年から福井・和倉温泉・金沢―越後湯沢間で運行を開始、1日13往復していました。越後湯沢で上越新幹線に連絡し、首都圏を結ぶ最速ルートでした。特に北越急行線(犀潟―六日町間)内の一部区間では、在来線の最高速度である160キロで走行し、現在もその記録を抜いた列車はありません。
北越号は翌14日から金沢―上越妙高間は北陸新幹線、上越妙高―新潟間は在来線の特急「しらゆき」が受け継いでいます。はくたかは、その名を北陸新幹線に引き継ぎました。
(トラベルニュースat 15年5月10日号)