乗り鉄の正月-青春18きっぷの旅(1) 引退間近国鉄車両と日本最長距離普通列車
正月休みに旅へ出ました。「青春18きっぷ」をフルに使って、JRの列車を1日中乗り通す「乗り鉄」です。
「乗れるときに乗っておく」 惜別と懐古の思い乗せ
JR・青春18きっぷ
18きっぷは全国の普通列車や快速列車の自由席乗り放題の5回(日)分が1枚のきっぷになっており、1万1850円(1回〈日〉当たり2370円)の期間限定の格安きっぷです。遠方でなかなか乗車できない今注目の普通列車や快速列車に乗車し、長野県善光寺と島根県出雲大社に初詣をしてきました。
旅は2週間ほどで、18きっぷを4枚使いました。その中から僕が注目した3つの列車をピックアップ。はじめは、今春ついに定期運用を引退する485系国鉄型特急車両の惜別乗車です。
485系は1970年代に登場し、交流と直流の両用を走行できる万能な車両で、日本全国の電化区間で活躍しました。最後の定期運用は特急列車ではなく新潟と糸魚川を結ぶ1日1往復の快速列車。北陸新幹線開業で姿を消した特急「北越」の車両をそのまま継続して使っています。始発駅の糸魚川駅を出発するとすぐに電源の切り替えがあり車内灯が一時消えます。485系ならではの貴重な体験でした。
2つ目は日本最長距離を走る普通列車「山陽本線の岡山発下関行き、369M」です。昨夏にも乗車しこのコーナーで紹介しました。
乗車時間7時間33分、走行距離385キロメートルと全国を走る普通列車のなかで最も長い時間と距離です。国鉄型115系を使用していますが、近い将来、広島地区の新型車両227系がこの長距離列車を消滅させるかもしれません。乗り鉄の鉄則「乗れるときに乗っておく」ということで迷いなしに再乗車しました。
(トラベルニュースat 17年1月25日号)
→乗り鉄の正月-青春18きっぷの旅(2) 高崎から熱海へ、最後は瀬戸内尾道に続く