いつかは...「瑞風」公開に憧れ募る（1）　１両１室スイートに"潜入"

６月17日に運転を始める豪華列車「トワイライトエクスプレス瑞風」がついに公開されました。

「ホテルが走り出す」　全ぼう遂に明らかに

ＪＲ西日本・トワイライトエクスプレス瑞風

10両編成の外観は、これまで車体に傷がつかないようにラッピングされていましたが、ようやくトワイライトエクスレス伝統のダークグリーンを初披露。窓下には金色の帯が走り、瑞風エンブレムがキラリ。１両室のザ・スイートや展望車両、食堂車、ラウンジカー車内も見てきました。

２月23日、大阪市淀川区の車両所には多くの報道陣が詰めかけました。記念式典では、ＪＲ西日本の来島達夫社長をはじめ車両開発に携わったデザイナー、６月から乗務するスタッフの皆さんが瑞風の魅力を紹介。バイオリニストの葉加瀬太郎さん自ら、瑞風のために書き下ろしたテーマ曲「瑞風～ＭＩＺＵＫＡＺＥ」を演奏しました。

エクステリアデザインを担当した福田哲夫さんは「高運転台の先頭車両はＪＲ西日本の優等車両らしさを意識し、特徴的なデッキを含む５本の動的な流線は１９３０年代に一世を風靡した流線型の車両をイメージしています」と説明しました。

車内は、空間プロデュースとインテリアデザインを担当した浦一也さんで「ちょっと懐かしさもあるデザインで、ホテルが走り出す空間づくりを目指しました。全体に流れるデザインは昭和初期にも通じるアールデコ様式で、車内は天然木材をふんだんに使いました」とレクチャー。その言葉を胸に乗り込みました。

瑞風の中でも最高級の「ザ・スイート」。世界的にも珍しい１両１室というぜいたくさです。この部屋は二層構造になっていて、リビングと寝室はかさ上げされた車両中央にあり、両サイドにプライベートバルコニーとバスタブ付きバスルームが配置されています。一番気になっていたのはバスタブ付きのバスルーム。車両の揺れに対応した特殊なバスタブに浸かると、ちょうどいい高さに小窓がきます。車窓を眺めながら入浴なんて至福でしょうね。バルコニーには夜景を見るための心遣いで遮光カーテンが付いています。半開きできる窓から、風を感じることもできます。

（トラベルニュースat 17年3月10日号）

→いつかは...「瑞風」公開に憧れ募る（2）　ラウンジカーで"究極の飲み鉄"に続く